感性評価法

感性を探るためには意識的な心の働きと無意識的な心の働きの両面からアプローチすべきである.

無意識的な心の働き(潜在的メンタル・プロセス)は,脳のメカニズムによると,身体を使って獲得した記憶の想起である.
従って,身体動作から評価すことは脳の働きを知る一つの手段となる.


アンケートは,被験者による意識的な評価である. 実験後の実施であるたリアルタイム評価ではない.

プロトコル分析は,実験中の被験者の言動を録画して分析する方法である.被験者が声を発してくれるかどうかによるところが大きく
,それを促すと実験者の誘導が入る危険性があるので注意が必要である.

ログ解析は, 操作プロセス,誤操作時間などの数値データをログとして取得して解析することであり,リアルタイムの評価として扱える.シミュレーションなど被験者に気づかれることなく取得できれば無意識的は評価となり,意識的な評価(アンケートなど)と比較すると面白い結果が得られる場合がある.

脳波測定は,ログ解析の一つと捉えるとよい.脳波だけに頼るべきではなく,他の解析と併用するとよい.感性スペクトルによる評価は比較的扱いやすい.

アイマークカメラによる分析は,人の視線移動,視線停留時間などを測定するが,その人の評価行動のシナリオを読み取ることができる場合は面白い結果が得られる.

行動解析は,上記の分析方法が全く使えない状況(例えば,入院患児などの感性評価を得たいとき)では特に有効である.

SD法は,感性の評価を数値化する代表的方法である.対極にある形容詞の複数の組に対して段階評価させて測定しようとするものである.感性評価は,本来質的データであるが,それでは解析できないため多くは1〜5段階の順位付けさせて数値データとして扱う.ただ日本人は「とても〜である」「とても〜でない」という1と5の評価はしない傾向にあるため7段階評価にして中の5段階を採る方法もある.

その他の方法も含め,感性評価には,絶対という方法はない.新しい手法の開発を含め複数の解析方法を用いるとよい.