小児看護学会第18回学術集会において販売
¥1980
 
  「感性デザインとは デザインを知る、感性を知る,岡崎 章 著,デザインコンパス

この本は,デザイン領域やその周辺の様々なキーワードについて,エッセイの形式を取りながら具体的事例の中で説明しています.

したがって190話の中から気になるキーワードのどこから読み進めても良く,今までにない形式のデザイン用例集と言ってもよいでしょう.

話の中には,時に落ちもあり,クスッと笑ったり,なるほどと思ったり,え〜っといいながら,気楽に読み進むことで,「感性デザインとは?」という問いに対 する答えに導いてくれるでしょう.

しかも,デザイン発想とはこんな考え方の積み重ねによって,意外にできるかも,と思わせてくれる本です..
 

「入院患児のための手術用プリパレーション」,恩田浩司 著,株式会社 O Creation

子どもの治療や手術に対して心の準備ができるように説明するための絵本

子どもが分かりやすいように,子どもの目から見た景色がどの画面にもある.
つまり,鳥瞰図的な全体を説明する画像と一緒に見ることができるという絵本としても新しい試みなのである.
その技がなせるのも,すべて3D CGで制作されているからである.
この新しい試みにより,今までにないプリパレーションの効果が期待できるであろう.


 

Sori Yanagi a designer―日本が誇るプロダクトデザイナー、柳宗理に会いませんか? ,Brutus Casa,マガジンハウス

アノニマスデザインを視覚的に知るによい本.
古くて新しい,新しくて古い・・・そんなイメージを得るかもしれないが,民芸とは新しいモノを際限なく追い求める悪しき風潮に明確な回答を与えている.使って分かる究極のカタチといものは,シンプルで美しい.
インタラクションデザインというITの最先端を追い求めるカタチのないデザインとは対極にあるデザインを目で確認できるであろう.
1960年代の若き柳宗理の写真を見ると現在までのガンバリを感じ,また己もガンバロウと思わせてくれる.


  「考える脳・考えない脳」, 信原幸弘 著,講談社現代新書

コネクショニズムの心のモデルについて分かりやすく記してある.内容もさることながらその記述法が面白い.フムフムと納得しながら線を引いて次のページを開くと,本当にその考え方でいいのでしょうか,とあり,一瞬えっと思わせてしまう.
しかし, これは筆者のテクニックなのであろう, その続きを読まざるを得ない.
つまり,脳の話しは堅苦しい内容で読み進めるのは苦労する本とは一線を画し,筆者の考え方に納得しながら読み進めることができる.

  「これは、欲しい。」, 山口 淳 著,阪急コミュニケーションズ

[pen」誌の連載「これは、欲しい。」の8年分から厳選された36点を紹介している.
プレリリースの紹介文とは異なるので写真だけではない楽しみ方ができる.
新しいモノを追い求めるデザイングッズ好きの人でも見落としているモノを確認できる本である.末巻には問い合わせ一覧にURL,写真提供先もあり,お気に入りをHPで確認して,現物を見に行くということもできる.

 

「ホイラーの法則」,E・ホイラー 著,ビジネス社

ステーキを売るならシズルを売れ!という副タイトルが付いている.
sizzleとは,ステーキ等を焼く時のじゅうじゅうという音のことである.
つまり,モノを売る時には,感性に訴えるもの(ここではシズル)を考えろということである. 営業マンに必読と言われているこの本は,感性デザインを考える上で参考になる.それは,食品のポスターに湯気を如何に表現するかという直接的な話しではなく,例えば,製品を見るだけで手に取りたいと思わせるものは何か,見ただけで何かを感じるものとは何かを考える手がかりになるという意味である.


 

「エモーショナル・デザイン -微笑を誘うモノたちのために- 」,ドナルド・A. ノーマン (著)岡本 明 , 伊賀 聡一郎 , 安村 通晃,上野 晶子 (訳),新曜社,2004

「誰のためのデザイン?」を読んだ後に読むとノーマンの考え方の移り変わりを理解できて面白い.「誰のためのデザインは?」は,理論的,冷静的に時には怒りを含めながら役に立つデザインはということについて述べている.一方こちらの本は,感情システム(意識的な考えとは独立に働く)に焦点を当てており,所謂,本サイトで言うところの潜在的メンタルプロセスの部分と捉えることができる.
人間の特性を脳機能の三つの異なるレベルをもとに本能デザイン・行動デザイン・内省デザインについて述べているが,「誰のためのデザイン?」を読んだ時ほどの感動はないのは,日本デザイン学会,感性工学会,IDCなどなどで既に英語でもKanseiと表記され,それだけ日本の方が感性デザインについては進んでおり,記されている内容は既知の部分が多いためと思われる.
ただ,感性デザインが専門でない場合や,院生や学部生にとっては,初めて聞く内容も多く,大いに役に立つ本であることは言うまでもない.



 

「変装  私は三年間老人だった」,パット・ムーア 著,木村治美 訳,朝日出版

メイクアップ・アーチストの手を借りて著者自身が80歳を超えた老人に変身して,老いた立場からデザインを考えさせてくれる.
公園で友人を欲しがっている人との関係のあり方,ハーレムで子ども達にお金を奪われ気絶するまで蹴り上げられたことなどからデザインを考えるには,所謂デザイン本という枠を超えた面白さがある.かなり昔に読んだ本であるが今読んでも新鮮さがある.
偏見される側が偏見は正しいと思い込まされているという老人達を,デザインでどうすればいいのか考えさせられる.
なお,タイトルを「私は三年間老人だった 明日の自分のためにできること」として再版されているのでそちらの方を左では,紹介する.


  「アイデア&プロセスの法則  プロダクトデザイン」,IDSA,インハラー,チェリル・ダングル カレン編,毎日コミュニケーションズ

多くの身近な製品を例にアイデアをどう展開して製品化にこぎ着けたかを実際のアイデアスケッチを記載して説明している.
この本を紹介するのは,このHPのトップページ左上のKANSEI DESIGNに記しているように,「感性評価しかできない人ではなく,デザイン[=創造的行為]までできる人」とはどういうことか分って頂けると思うからである. つまり,アイデアだけでもスケッチがうまいだけでもダメなんだということを知って欲しいからである.
もう一つは,ポートフォリオを制作する時の参考になるからである.企業側が見たいであろうデザイン発想力,つまりどうデザインを展開してそこに至ったかを見せる方法を教えてくれる.
デザインを学び始めた早い段階の学生に特に読んでもらいたい.3480円と学生にとっては高価と思うかもしれないが,本への投資は自分への投資である.一生のことを考えれば安いものである.本に投資しない者は絶対に大成はしないことは周知の事実である.
最後に,普通の本の大きさと思って購入したら230×310の大きさで驚く.

  「サブリミナル・マインド  潜在的人間観のゆくえ」,下条信輔,中公新書1324

以前勤務していた大学の研究室でブームになった本.この本いいね,という話が瞬く間に広がり,気がつけばみんな読んでたという本.人は自分が思っているほど自分のことが分かっていないという話が心理学者の立場から展開する.
インタフェースデザインを専攻する学生にとっては是非読んで欲しい書籍である.
とは言ってもデザインについて書いてあるのではなく,あくまで認知学,心理学からの本であるからデザインのどういうところに生かすべきかを考えながら読む面白さが分かるという意味では,大学4年・大学院に適しているであろうか.

 

「共通感覚論 -知の組み替えのために- 」,中村 雄二郎, 岩波現代選書27

五感を無視して感性を語ることはできない.五感を貫き統合する根源的能力である共通感覚とは何かについて語られており,感性デザインを考えるにあたっての必読書である.
感性デザイン最先端領域を知る面白さの対極にある感性とは何かということを知る(いわゆる哲学を学ぶような)面白さがある.感性デザインを始めたばかりの人よりは,少し経験してから読むとその良さがより分かるかもしれない.

“共通感覚とは,「心の座」あるいは「心身相関の場所」という意味であり,五感をバラバラにしないで常に複合的に組み合わせて働く知覚のことである.


  「感性情報学 -感性的ヒューマンインタフェース最前線- 」,島原博,井口征士,工作舎

文部科学省日本学術振興会未来開拓学術研究事業理工学領域「感性的ヒューマンインタフェース」プロジェクト(研究年度1990-2003度)の概要である.27名の研究内容紹介.デザインの専門家は1名のみであり,デザインが関わると更にどうできるかを考えるにはよい教材となる.
下記に紹介している「感性工学と情報社会」の後に読むとよく,大学院でデザインを学ぶ学生にとっては必読書である.
なお,再版に当たってタイトルが左のように変更されている.

  「感性工学 -感性をデザインに活かすテクノロジー- 」,長町三生,海文堂

感性工学をデザインにどう生かしているかという所謂即物的な話で読みやすい.
少々時が経っているため内容が古い感もするが,初めて感性工学,感性デザインとは何かを知りたい人にとっては分かりやすい.

  「感性工学と情報社会 -感性工学は情報社会の課題にどう取り組もうとしているのか-」大澤光編著,森北出版

日本学術会議の第4回感性工学学術シンポジウムの内容をまとめたもの.ソフト(情報系)寄りで複数の研究者にる研究内容が紹介されているため,感性工学とは実際どんなことを研究テーマになされているのかというのを知るにはよい.大学院でデザインを学ぼうとする学生にとっては必読書であろう.

  「感性工学への招待 -感性から暮らしを考える- 」,篠原昭他,森北出版

人間工学Tの講義が視覚,聴覚・・・のように順を追って的確に説明されることが多いが,まさにその手順に従って記されている感がする入門書と言える.
 
  「マルチメディア」,紀田順一郎,西垣通,荒俣宏,ジャストシステム,1993

よくありがちな新しいマルチメディアの表面的説明ではなく,メディアをどう捉えるかということについて対談形式で記されている.従って,初版が1993年と古くとも読み手によっては感性を含む情報はどうデザインされるべきかということを考えさせてくれる内容となっている.
そういう意味で古さを感じさせない学ぶべき点の多い本である.

  「情報デザイン -分かりやすさの設計- 」,情報デザインアソシエイツ編,グラフィック社

15人の著者による.気づかないインタフェースあたりは,初めて情報デザインを学ぶ学生にはこういうのもその範疇に入るのかという点でよいかもしれない.ただし,すべてを読んでもサブタイトルの解が見えにくいのは,それぞれの紹介にとどまっているためである.
本の形状,赤文字についてはとても情報デザインを扱っている本とは思えないほど持ちにくく読みにくいことが更に分かりにくさを助長している. 巻末資料のキーワードから逆引きして本文を読むのが手である.